妊娠
幼児虐待の背景が一人一人違った複雑さを持っているのと同様に、防止や解決に向けての方法もパターン化できるものではないかもしれません。ただ今の時点での可能性を考えて、本格的な防止に向けての一歩を踏み出すのは、それなりに意味があると考えています。
「自分の子育て」を考える
情報にあふれ、価値観も多様で選択肢も広いということは喜ぶべき状況のはずなのに、混乱している母親も少なくありません。「自分はどうしたいか」という指針が欠けていることも理由の一つです。これには妊婦時代がとても重要なポイントになってきます。つまり、妊娠した時から「~してもいいですか」と許可を得るだけの人と、自律出産に向けて「自分はこうしたい」と考えられる人とでは、後の子育てにおいてもストレスの大きさが違ってくる場合があるからです。マニュアル化できない子育てにおいて、環境や条件が変わっても自分で考える習慣が妊婦時代からついていれば、コントロールできることが多いのではないでしょうか。「自分はこうしたい」を最初に考えることから、自分と子どもに合ったオリジナル育児書作り(子育て)が始まります。
<ポイント>
・情報は振り回されずに、利用して。
・自分と子どもが主役の育児書を自分で作る気持ちで。
子育てサポートサービスの利用
「一時間でいいから、子どもを預かってくれるサービスがあれば」「どうやっていいかわからない時、子育てアドバイスをもらえたら」「自分だけの時間が少しでもあれば子どもに優しくなれるのに」先に述べたアンケートでも、こういったお母さんたちの切実な声は本当にたくさんありました。ちょっと周りをを見渡してみれば、自治体や地域に子育てサポートのサービスがあります。確かにまだまだ完備されているわけではありませんし、自治体によっても差が大きいのですが、一度足を運んでみればきっかけ作りになるのではないでしょうか。コミュニティに参加していろいろな情報交換をしたり、みんな同じようなことで悩んでいる、自分の不安は小さいものだということを知ることで解決できる場合も多くあります。
・地域子育てセンターを利用する(保育所の中にある所が多い。自治体に確認を)
・保健センターや自治体主催のイベントに参加する(育児サークル、産前産後の相談、等)
・保育所などで無料で行われている、未就園児のサークルに参加する(自治体に確認を)
・児童相談所で子育て相談をする(ファミリーサポートなど)
・児童館や福祉センターに出かける(育児相談を行っている所もある)
・産院の母親教室(両親教室)に参加する
・産院の産後の子育てイベントに参加する(行っていない所もあるので確認を)
・赤ちゃん用品店やドラッグストアの健康相談(赤ちゃんの)やイベントに参加する
・個人主催の育児サークルに参加する
<ポイント>
1ケ所だけで自分に合わないとあきらめずに、いろいろ行って試してみる。
専門家のカウンセリングを受ける
一人一人に合った、きめ細やかなカウンセリングが日常化されれば、子育てストレスもかなり軽減されるでしょう。それにはまず、メンタルケアを受けることへの抵抗感や周囲の誤解を取り除くことが大切です。アンケートには、母親教室(両親教室)で見なれた顔と出会えるということで、産院での産後のフォロー(メンタルケアも含めて)を求める声も多くありました。
カウンセリングを受けるには。。。
・保健センターや児童相談所で無料で受けられますので各自治体に問い合わせてください。
(臨床心理士を紹介してもらえる所もあります)
・産院でメンタルケアに力を入れているところもあるので、確認をしてみましょう。
・精神科や心療内科で受診しましょう。
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