妊娠
あまり聞きなれない「アステカ式出産」という出産方法をご存知ですか?メキシコ先住民の出産方法の1つで、「男性の睾丸にロープをくくりつけて、女性が紐を引っ張り痛みを分かち合う」という物なのです。今回はこの衝撃的な出産方法をご紹介していきます!
「アステカ式出産」っていったい何?!
「アステカ式出産」とは、ウイチョル族というメキシコの先住民の間で、伝統的に伝わる出産方法の事です。
ウイチョル族は、メキシコ西部のナヤリット州、ハリスコ州、サカテカス州とデュランゴ州の4州にまたがるシエラ・マドレ・オクシデンタル山岳地帯に住んでいます。人口は約20,000人から35,000人とも言われていますが、そのうちのほとんどがこの4州に住んでいると推測されています。
そのウイチョル族が出産する時には、陣痛中にママさんの真上で、父親は天井の垂木などに捕まり、睾丸にロープを括り付けて待機します。そして、ママさんが陣痛の痛みを感じた瞬間に、そのロープをママさんが引っ張るというのです。
そうすることで、新しい生命の誕生がもたらす痛みを夫婦で分かち合うことができるという意味合いで、この出産方法が伝統として伝わっているそうです。
「アステカ式出産」というのは、正式名「アステカ式陣痛緩和法」または「クバーデ」と呼ぶそうで、この方法にて陣痛の緩和を行ってきたというのです。
ですが、この出産方法が記されていたのは文字ではなく、絵によってのみ伝わっているため、実話ではないとされています。
英語圏のwebサイト「Reddit」というインターネット上に、あるユーザーが投稿したメッセージによって、この「アステカ式出産」の模様図の絵画が拡散され世界中で話題となりました。
この絵画は、民族アートを手掛ける画家、Adele Gettyがウイチョルの伝統的出産方法よりヒントを得て書いた作品の1つだそうで、作品のタイトルは「女神、自然界の母」と名付けられています。
ネット上では、女性から大好評?!
出産の痛みは、「鼻からスイカ」などと言われるほど、痛くて痛くて、出産を体験した人しか知ることができない痛みです。
それは、とてつもない痛みですが、かわいい我が子に会えることを考えれば、不思議と我慢できてしまうのです。
近年では無痛分娩で出産するママさんも増えてきています。それは、全く悪いことでもなんでもなくて、メリットもたくさんあります。
産後の育児へ体力を残しておくこともできたり、副交感神経が優位になるため、産道が広がりやすくなったりもします。
欧米では無痛分娩や和通分娩が主流になっており、保険も適用されていますが、日本ではまだまだ普及しておらず、否定的な考えをもつ方も多いのが現実です。
「おなかを痛めもせずに子供を産むなんて母親失格」「おなかを痛めてこそ母性が生まれる」といったような考えが、残念ながら日本にはまだ根強く残っています。そのため、実際に無痛分娩を経験した人が周囲にはその事実を隠すことさえあるようです。
また、妊婦さん同士でも無痛分娩を理解してもらえないという経験をしているママさんもいて、ママ友同士でも無痛分娩にすることを隠していることも多いようです。
「痛みを乗り越えてこそ母性が生まれる」というのであれば、パパさんはいつ父性が生まれていくのでしょうか。
それは、父性は育児をしていく中で徐々に得ていくと言われています。
筆者のパパさんは、仕事柄平日休みが多く、育児にはかなり携わっている方ですが、やはり積極的に育児をすればするほど、我が子がかわいくて、かわいくてしょうがなくなってきたようでした。
その時、パパさん自身、「お腹におらず、産んでいない分、生まれてもやっぱり自分の子っていうのが不思議に思える。」と言っていました。
私自身、2人の男の子を出産していますが、改めて「自分の子なんだ」と思いなおすと、私のお腹で育ったんだなぁなんて不思議かつ神秘的に感じるのに、パパさんからしたら余計そう思いますよね。
この「アステカ式出産」方法を知ったママさんたちからは共感が多く、
「パパさんと痛みを一緒に分かち合えたら、もっと育児のスタートから共同作業ができそう」
「無痛分娩に反対のパパには、陣痛の痛さを分かってから反対してほしい」
という意見も多くみられました。
もし、出産の痛みを経験しなければ、母性が生まれない、親として失格だという方がいるのであれば、「アステカ式出産」法を取り入れても良いのかもしれません。
パパさんと一緒に痛みを乗り越えられたら、ママさんもパパさんもより仲良く育児ができるかもしれませんね。
陣痛の痛みを共有できるツールがある?!
「アステカ式出産」は現代の日本には現実的には向いてはいませんよね。
ですが、どうしても陣痛の痛みを共有してほしい!分かってほしい!という方には、陣痛共有ツールが開発されているようです。
出産は夫婦2人の問題なのに、女性だけに負担が多いのが現実。男性も同じようにお腹を痛めて、女性に対する気持ちを理解して思いやりのある行動を取れるようにするという意図で作られたそうです。そして、このツールを使って出産の大変さと喜びを分かち合おうという物ですが、どうやら賛否両論だそうです…。
以前、テレビの番組で、ある欧米の男性が病院で陣痛体験をするというシーンを見ましたが、陣痛の本格的な痛みの半分までも行かないところでギブアップしていました。
それは、医療用パッドをつけて電気を流して陣痛に似た痛みを体験するという物でしたが、我が子のために我慢できる痛みとただの電流での痛みとは大きな違いがあるかなとは思いました。
ただ痛いだけなのは、誰も我慢できないですよね(笑)
まとめ
私的な意見ですが、痛みを分かち合っても、今後の生活に活かされるかどうかは別の話かもしれませんね。
もちろん人によっては、初めから女性の気持ちを理解してくれ、育児を積極的にやってくれたり、家事をやってくれたりする人もいるかとは思います。
しかし、痛みを分かち合わなくたって、やってくれる人はやってくれるし、痛みを分かち合っても、逆に「俺だって苦しんだ」というようなセリフが出てくる可能性はなくもない気もします。
どちらにせよ、お互いが思いやりを持って相手を尊重し合って過ごせば、「私だけ…」なんて言う言葉は出ないのかなと思います。
「理解し合い、思いやりを忘れない」を心がけたいものですね。
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