妊娠
【症例3】
50歳代の風俗嬢
婦人科を受診される方には、風俗業の女性が少なからずおられます。仕事内容はいろいろで、想像におまかせしますが、店によっては、感染症(STD)の発生に神経質で、定期的に検査することを義務付けているようです。当院に来られている方は、10年以上のキャリアで、月1回は必ず、検査されていて、STDの発症はありませんでした。
ところが、今回、唇に口内炎ができ、治りにくいため、心配されていたところ、同時期に行った血液検査で梅毒のパターンが出ました。前2症例よりも、かなり早期に治療できましたので、治癒となりました。
【まとめ】
前回と今回で個別の症例を見てきました。若い世代の感染も増えてきており身近な病気となってきた梅毒。初期症状に気が付かないケースもあり治療しないまま放置すると、次第に悪化、様々な重い症状をもたらす可能性があります。また妊婦が感染すると、流産や死産の原因となったり、先天梅毒の赤ちゃんが生まれてしまうこともある怖い病気です。
正しい知識を身につけること、かかってしまった場合は早期に診断、早期に治療することが大切なのです。
【記事監修:岡本産婦人科医院 院長 岡本 吉明】
・大阪産婦人科医会
・日本婦人科病理学会
・日本臨床細胞学会、評議員
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